2010年7月28日水曜日

無常


あわれ蝉 無常の渕で 吾を見る

 蝉は孵化してから1週間の命と言われていますが、長いものは1カ月位は生きると言われています。
たとえ一カ月生きたとしても瞬時の無常の流れの中でしかありません。
 蝉も人間も宇宙を構成している極小さな要素の一つにしかすぎず、無常の流れの中で生きている仲間です。
 蝉は短い時間の中で子孫を残す働きをして、夏の訪れと夏の風情を我々に与えてくれている。我々は蝉よりも少しだけ長い命を頂いているが、長い分だけの値打のある生き方ができているのか。
 人間は欲望が強いために計算ずくめの一生ですが他の生き物は一途だ。
欲望が強ければそれだけ喜びも大きいが苦しみや侮辱や挫折感も大きい。
 仏教では静安に生きるために虫の如く一途に生きよと言っているような気がした。

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