2009年8月15日土曜日

何からでも学ぼう


  先日テレビをつけるとたけしさんが黒澤明監督に付いて語っておられました。
 黒澤作品は一口で言うと一生懸命に生きようとしている人を描いていると、監督の娘さんが言っておられました。
 誰もが充実した人生を送りたいと希望しています。だから自分では一生懸命に生きていると皆さん思っておられます。
 自分の人生だから自分や家族のために一生懸命になるのは特別ではなく当たり前です。 一生懸命はイコール一所懸命で鎌倉時代に与えられた自分の領地を、命を賭けて守るというところから出来たと言われています。
 領地には多くの人が生活を共にしていますので、一所懸命という言葉には社会性が含まれています。自分のため家族のためだけでなく、世のため人のために一生懸命になるということです。
 昔と比べて経済的には豊かになりました。衣食足りて礼節を知るの諺の如く、豊かになった分比例して心も豊かにならなければいけないのですが、反対に殺伐としてきています。
 そういう世相を捉えて、これからの時代は哲学が最も大切だと、生前はよく言っていたと娘さんが言っておらえました。
 おくがましいですが私も同感です。一度限りの人生だから誰もが自分の人生を充実させたいと熱望しながらも、人は何を究極の目的として生きているのかという人生哲学を理解されていない人が多数おられます。
 それが分かっておられないから、お金や愛という目先の楽しみばかりを求めて一喜一憂されています。
  黒澤作品はアウトローの世界で生きる人を主人公にしている作品が少なくありません。 世間的に評価をすれば悪だけども人のために自分の命を投げ打って困っている人を助けるというヒューマンな作品が多いです、黒澤作品は全てヒューマニズムにとんでいるから世界の人に受け入れられ賞賛されています。
 自分が幸せになりたければ人に対して優しく思いやる心を忘れてはいけないのですが、その幸せの図式が理解出来ない人が増えています。最近は富にそういう現象に対して残念に思います。

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