2010年8月6日金曜日
年寄りの孤立
人それぞれに思いは異なりますが、私は年老いて連れ合いや家族に看取られながら衰弱死して逝く人生が一番幸せだと思っています。
人は自分の事が一番可愛くて大切ですからどうしても利己的に成りがちですが、自分中心に物事を考えずに、我慢辛抱をして連れ合いや家族の事を大切にした人生を送らなければそういう終焉は難しいでしょう。
人は自我の強い生き物ですから自分のペースに合わさせよう、引きずり込もうとします。
自分の思い通りに行けば機嫌よく過ごせます。本人はそれでいいですが、妥協し我慢をして合わせている方は当然のことながら次第にストレスが溜まって行きます。
夫婦や親子関係でも力関係が働いていますので、力関係のバランスが保たれている時は我慢し譲り合いながらも平和を保てますが、我慢の出来ない程誰かの自我が突出すれば家族や夫婦の絆は崩れ、年老いた人は淋しく一人で暮らさなければいけない状態に陥ってしまいます。
子供の虐待が毎日のようにマスコミを賑やかせていますが、それは全体からすれば微々たる数で、ほとんどの家庭では子供を慈しんで大切に宝物のように育てています。
大切に大切に育てて年老いたら子供は寄りつかないで年寄りは孤立し、マスコミで騒がれているように何処に行ったかも分からない。親の愛が子供に伝わっていなのです。伝わっていても連れ合いが自分の親に対して理解を示してくれなければ、気持ちはあっても現実には気遣う事ができないということもあるでしょう。それも思い遣りのない側の自我の突出です。
人生は順送りです。年寄りを大切に気遣う生活をしておれば、子供達もその姿を見て育っていますので、自分が大人になった時は自分もそうしなければいけないと思ってくれるでしょう。
年寄りをないがしろにした生き方をしていれば、子供はその姿を見ていますので親の面倒なんか見なくていいという気になるでしょう。
これだけ年寄りが孤立する社会になってしまった現在、もう引返すことは出来ないでしょう。
これは我々大人の責任でもありますが、国策の責任でもあります。
国をどう発展させ、どういう国づくりをしたいのか。何の理念やビジョンも持たないで政権争いばかりしている政治の責任です。
人の生き様に大きく影響を及ぼすのは社会通念です。その社会通念は大人の言動と政治指導が大切です。
経済中心で頑張れ頑張れと頑張らせて年老いたら淋しく孤立してしまう社会、これは個々の人格の問題で済ませる事の出来ない重大事です。
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