2011年3月13日日曜日
気遣い
東北沖大地震の翌日のブログは書くことが憚れ書けませんでした。
朝喫茶店でその朝武庫殿と会いました。
津波の凄さについて話をしていまして、その中で「今日はさすがに画像を掲載することは出来なかったね」という話がでました。
「本当ですね」と返事を返しながら武庫殿はやはり分かっている人だなぁーと思いました。
喪服の生地は通常は羽二重か縮緬です。どちらも地模様の無い無地です。
また襦袢も羽二重か縮緬の無地です。
留袖の襦袢は白と決まっています。喪服の時も白と決まっていますので、ほとんどの人は色が白であればいいだろうと考えて、留袖の時に着る地模様のある綸子地の白の襦袢を喪服の時にも着ています。
それは本当は間違いです。
文様というものは我々の生活に密接している物が画材となってます。
私達の生活に密接している物はすべて私達の生活を豊かにするために存在しています。
そういう事から画材となる物すべてが吉祥なのです。
ですから喪服には無地を着用するのです。
これが私達の祖先の人達の、自分たちが豊かに生きるための思い遣りにつながる美意識です。
ですから大きな災害や不幸を目にした時は画像は遠慮する。そういうことを感じ取っておられる武庫殿は良く分かっておられる人だと再認識したのです。
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