2010年2月8日月曜日

韓国ドラマ「女人天下」


 1506~1544年に王位に付いていた中宗(チュンジョン)を巡る中殿(中宮)と側室の間に、臣下も加わって権力争いをするという女の争いを描いたドラマです。
 地位と名誉とお金を貪欲に求める人間の醜さと哀れさを描いた単純な内容のドラマですが、見ていると日本と朝鮮と文化の源である中国との密接なつながりを感じて参考になるところがあります。

 日本の宮中における身分、即ち位は諸王は1位~5位まで正・従・上下合わせて14階、臣下は1位から初位まで正・従・上下合わせて30階。親王は1品(いっぽん)~4品まで4階です。
 ドラマでは「1品の命婦に対して失礼であろう」という台詞が出てきます。
日本では4位・5位の女官を命婦というのですが、いずれにしても1品という言葉を聞いて、日本の令は大陸の模倣から始まったことを実感させられます。

 また宮中に昇殿している婦人は高貴な宮人の証として上に唐衣を着ています。日本でも十二単の一番上に着る袖丈と身丈の短い衣服を唐衣といいます。
 日本では平安時代中期以降の十二単には唐衣という言葉は出てきますが、それ以前には見られませんので、日本固有の言葉ではないかと思っていたのですが、大陸から渡来した言葉であることを教えられました。

 朝鮮や中国では現在も女性の座礼は立膝か胡坐です。日本において正座が定着するのは元禄期以降だということで、それまではドラマで見る座礼そのものであっただろうと想像させられます。
 正座が定着するまでのお茶事はどういう形の作法であったのか知りたいです。
ご存じの方は教えてください。

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