2009年10月5日月曜日
心の整理
着付けを習いに来る人の中には「着付けぐらい」という気持ちを持っておられる人が少なくありません。
そういう皆さんの心が見えていましたので「着付けぐらいでいいのですよ」「ぐらいと蔑んでいる着付けぐらい直ぐに出来るようにしなければね」「ぐらいと蔑んでいるものにてこずって、何時までも出来ないようでは貴方はぐらい以下の人間になってしまうからね」と、随分と皮肉って手厳しく言いました。
手厳しく言わなければ思考を変えようとしないからです。
それは「ぐらい」と侮っている人は絶対にきちっと出来ないから、出来るようにするには思考を変えて頂く以外に手だてがないからです。
どんな技芸や技能でも下手、普通、上手とあります。これは次に述べますがお稽古に来たならば上手という域に達するまでに至らなければ、それまでの貴重な時間とお金が無駄になってしまうことが多いからです。
上手になるにはどんなものでも一時は血の出るような苦労や努力が必要です。
一芸に秀でた人は万事に優れていると言います。一芸に秀でた人はそのものを通して、どんなものでも難しく懸命な努力が必要であるということをよく分かっているから、他の事に取り組んでも最初から心して当たるからです。
ところがそういうものを所持していない人は、そういう道理が理解出来ていなくて「そんなものぐらい、その気になったら」と安易に考えてしまっているから、「着付けぐらい」と侮ってしまうのです。
そんな人でも皆さん「自分は賢い」とプライド一杯に持っておられます。
恥ずかしいですね。
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