2011年1月21日金曜日
出来事
私はもう35年にも渡って各家庭に訪問して着付を行う出張着付というのを行っています。
長年にわたって行っていますのでこれまでに様々なことがありました。
お客様は神様という言葉がありますが、私は神様であるとは思っていません。
お客様には絶対の選択権があるというだけです。
お客には絶対の選択権がありますので、下手な仕事や不味いものを食べさせられた時は、相手に小言を言ったり怒ったりするのではなく自分の選択の拙さを責めるのが筋でしょう。
私達仕事を受注した方は受注したことに感謝をして、持っている力をフルに発揮して一生懸命に仕事をこなすことばベストの対応でしょう。
ただし一生懸命に仕事をしてもお客様に気に入っていただけるか否かは別問題です。
もし気に入っていただけなければ、その人はその程度の技量しか有していないのですから、お客は文句を言っても仕方がありません。諦めて次には絶対に頼まなければいいのです。そして友人知人にあそこはだめだと言いふらせばいいのです
言いふらされる方はプロである限りは甘んじて受けなければ仕方がないでしょう。
仕事をする方は悪評が立たないように努力をするしか仕方がないのです。
いずれにしても頼む方と仕事をこなす方とは互いにギブ・アンド・テイクですから、互いに大人として気持ちを害さないように心掛けるべきですが、そんなことはお構いなく自分の感情をぶつけてくる人も少なくありません。
ある時、着付が終わってから着物がほころびているのを発見しましたので縫ってあげようと思い針と糸を用意してくださいとお客様に言いました。
するとそのお客様は「これから大切な所に出かけるのに縁起でもない。昔から出針使うなと言われているでしょう」と大変な剣幕で怒られました。
私も人様に教えている立場の人間です。あまりにも上から目線で怒りますので言い返しました。
「あのね、出針を使うなというのは、いざ本番という時に不備が無いように事前にキチット点検をしておきなさいという戒めのことばですよ。それが出来ていないから親切に申し上げているのに良い年をしてそれくらいのことがわからないのですか」と言ってやりました。
間違ったことを言われて「はいそうですか。ごもっともです」なんて態度で接しなければいけないほどお客は神様ではないという事です。
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