2010年5月26日水曜日
草食系より大人
春紅葉陽を透かして燃えている
NHKの「これからの日本」というトーク番組の中で、草食系男子または女子と言われる若者たちの意見を聞いていますと、「車は欲しいとは思わない」、「出世もしたいとは思わない」「酒は不経済だから飲まない」、無理をしないで自由気儘に生活したいなどと言っていました。
そういう生き方に対して突っ込んだ議論になりますと、自分はそれでいいと思っているのだから何が悪いのかという結末になってしまっています。
あくまでも一般論ですが若者達の常套句は「自分がそれでいいと思っているのだから」、「人に直接迷惑を掛けているわけではないから人からとやかく言われる筋合いは無い」などと理屈を言います。人に迷惑を掛けなければ何をやっても正論という考えなのかもしれませんが、それは必ずしも正論ではありません。
会社では通常は製品を製作している人達と事務屋と営業職とがあります。どの分野も重要で互いに支え合っているから自分もお給料がもらえるわけです。自分も支えられてお給料が貰えているのですから、等分にというよりも積極的に分担して支え合い、欠員がいたらその分の穴を埋める働きをしなければいけないでしょう。
社会も同じで健常者もいれば障害者もおり、また子供もいればお年寄りもいます。人はそういう社会という器の中で共に支え合って生きているのですから、健常者で働き盛りの人は頑張って人の分も支えなければいけないでしょう。
家に帰れば喉が乾けば蛇口を捻れば美味しい水が飲めます。スイッチを押せば電気が灯って音楽も聞けてテレビも見れます。誰のお陰でそれができるのですか。自分一人でそんなことが間違ってもできません。
人はどんなに頑張っても返せないくらいに自然や社会の恩恵を受けて生きています。それなのに自分だけ苦労するのは嫌だからのんびり暮らしたいという考えは正論ではないでしょう。
同じ健常者でも各々に体力、知力に差異がありますので、これだけ頑張らなければいけないという決まりは有りませんが、各々の能力に応じて前向きに生きて行く責任と義務があります。
こういう理屈は当然の理ですが、教育者も役人も政治家も見ていれば、自分達が良ければいいというのが目につきますので、若者ばかりを批判できないね。
これではどうにもならないね。どうにもならないことが分かっているから自己防衛でみんな貯蓄に走るのです。ひとは裏切ってもお金は裏切らないからね。
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