2011年5月5日木曜日
紫
冠位十二階の制で冠の色によって位階が表現されるようになり、紫は徳冠の位階の色として制定されます。
紫微(しび)というのは北斗の北に位置する星の名で、中国の天文学ではここを天帝の居所とされています。
そんなことから天皇の宮殿の意味として用いられ、それに因んで天皇の住まいを紫宮(しきゅう)といいます。
紫はそのように大変高貴な色ですから、紫は五行を統べるということで一番格調の高い徳冠の色として用いられていました。
奈良時代になって色にも順位が付けられ位階相当の色というものが定められます。
位階の低いものは自分の位階以上の色は用いれれなくなるのです。
天皇と皇太子の色は白色と黄丹(おうに)で臣下の最高位は紫です。
そんなことで紫は高貴な人が用いる色として、例えば高僧の衣の色も紫が用いられています。
紫は主に紫草の根(紫根)で染められていました。
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